環境が違うだろうから、と事前に頼んでいたのが幸を成した。
 あらかじめ知り合いと相談していたのが良かったのだろう。
「素敵! 他の星にもこんなに綺麗な場所があるなんて!」
 自然を多く残すデストロンの支配下にあった惑星の住人。それでも彼女はクーデターの一員として活躍した。陸と海両方の姿で。
「喜んでもらえてなによりだよ」
 ここに特別な場所はない。彼女の惑星にある泉は。だが、元々の姿で惹かれあった。
 それは、今も変わらない。
「シースプレー! ここって泳いでもいいのでしょ? 泳ぎましょうよ」
「とっとと、引っ張らないでくれよアラナ。君の誘いを断ると思うのかい」
 手を繋ぎ入れば、いつもと同じ。

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