スペートゲートを抜け、セイバートロン星のコントロールルームへ向かう。
 ルーム内にはグランドコンボイ、インフェルノ、ホットショットがいた。
「最近、太陽付近に見馴れないものがあるらしい」
「見馴れないもの?」
「船・・戦艦だとも云われているがハッキリとはしていない。不定期に現れ、姿を消す。時間もマチマチだそうだ」
「……」
「不思議な事に、その戦艦は子供を乗せているとの事だ」
「…子供、ですか?」
「所在等、一切が謎です。戦艦にしても現れさ迷うだけで目的も意図も不明です」
 スカイファイヤーの問いにインフェルノが答えた。
「現在、ウイングセイバー達が調査中ですが・・」
 そこでホットショットは言葉を飲み込んだ。
 インフェルノがそれに気付くと、ギャラクシーを連れて外に出る。
 二人がいなくなったのを確認すると、
「…ショックフリートの可能性が高いと」
 デストロンの生存は今の所確認されていない。
「……引き続き、調査を頼もう。子供の方は私の思い過ごしだといいのだが……」
 新たなデストロン兵士。
 グランドコンボイの予感は遠からず当たっていた。但し、兵士ではなかったのだが。


「デストロン・・? サイバトロンの敵の?」
「そうだ。もし、彼等が現れたのなら、ギャラクシーコンボイ。お前は司令官としてサイバトロンの仲間を引っ張っていかなければならない」
「……」
「…まあ、その時が来たら、だがな」
 インフェルノは微笑んだ。
「今はゆっくりと学ぶべきことを学ぶんだ。焦ってはかえってバグを生む」
「…わかりました」
 静かに力強くギャラクシーは答えた。
 ライトイエローの瞳は少年の勇気を表していた。
 頷くとインフェルノは少年を連れてルーム内に再び入っていった。




「新たなサイバトロン軍総司令官として、この宇宙を護ってくれ」
「はい、父さん」

back