惑星が変形した。
母なる故郷、セイバートロン星が。
宇宙にはグランドコンボイ率いるチームコンボイが、エネルゴンジョイントにエネルゴンスターを付けて、浮かんでいた。
キュイィィンッ
音がして変形したアイにライトが光る。
ぎ、キギ…、とゆっくり腕が動き自分のアイの前で指を動かす。そうすることでぎゅぎゅと関節部から音が鳴る。遠くから見ているときごちなさは感じるが、確かに『動いて』いることは分かる。
暫く母星はボディ全体をまるでほぐすかのように動かした後、チームコンボイをアイに捉らえた。
<お疲れ様でした。これで“来るべき刻”に備えられます>
ゆっくり中性的な声で変形した母星が喋った。
<後は“チップスクエア”と“フォースチップ”を教えた通りに造って下さい>
グランドコンボイはその言葉に無言で頷いた。
<…対を成すものは常に共になくてはならない。けれど、どちらかが力を出し過ぎて崩したならば、もう片方がそれを押さえてやらなければならない…>
惑星はアイを瞬いた。
<私とユニクロンは対…彼は全てのトランスフォーマー達の中に眠るモノ…もちろん、対になるこの私の中にも>
「――……」
総司令官は惑星の名を呟いた。
<何時の日か、そう遠くない未来…バランスを崩したこの宇宙に“時空の亀裂”が生じるでしょう。私はその時まで眠りにつきます>
何時になるのかは分からない。だが、この惑星トランスフォーマーは訪れる事を予言した。
自らのスパークを使い、“宇宙の橋”で惑星同士を繋ぐ計画が失敗した後に……。
予感はその前からしていた。だが計画が思ったよりも先行していた為に言えずにいたのだ。
<…さあ、スカイドームへ行って新チームコンボイを発表してください。彼等はきっと“宇宙を一つ”にしてくれるはずです>
ただ、ただ向かい合わせに浮かぶトランスフォーマー達は敬礼するしかなかった。
自分達の祖、そして神である『彼』に――……。
時代は永遠に近い時間を過ぎていた。
《ギャラクシーコンボイ総司令官、準備が調いました》
「宇宙は救えない」
「俺は支配者になる」
新たな出会い、新たな戦い。
大きな“何か”が動き始めていた。“運命の歯車”という“刻”が。
人類に再びこうして出会えるとは露にも思わなかった。できれば最悪の事態が起きない事を祈っていたのだから。
昨日は今日へ、今日は明日へ繋がっていく。
広大な宇宙も、こうして見ればちっぽけだ。ばらばらに散ったはずの彼等の子孫がこうして同じひとつの故郷へ還って来たのだから。
一分一秒、確実に迫っている宇宙の危機。
<諸君……私のメッセージに応えてくれた事に感謝する>
そう、時間は待ってくれない。
次世代のリーダーは、
「『プライマス』、お聞きしたいことが山ほどあります」
と尋ねた。
答えよう。全てに。
その為に、計画を、創作をさせたのだから。
破滅へのカウントダウンを止める為に――!!
To be continued GALAXY FORCE...?