Dosen’t we quenched the fire with water.
Burst into flames, I this in flames.
They guarded you against attacks. The flame
of lover.
The blaze of the sun…
激しい音楽は現実を忘れさせてくれる。しかし、戦いの中にいる限り望むのはあまり好ましくない。
自室でプレーヤーの音量を小さくして、通信を受ける。
チーム内で唯一飛行能力を持っている自分が呼び出されるのは時間の問題だった。
脱ぎ捨てたままの上着を拾ってはおり、プレーヤーを一時停止させる。
通信機能は入れたまま、部屋を出る。頭の中では聴いていた音楽が繰り返し流れる。
ブリッジに行くと人間の若き戦士と連れの女性、救護室にいるオムニコンと負傷者以外がいた。
向かいに立つのは自分達のリーダー。
水色の髪にスーツの様な上着をはおり、口は隠れていた。
その向かって右奥にはカウボーイハットを被った黄色い髪にガンマン風の服を着た青年。
左奥には真っ赤な髪に溶け込むような橙色のメッシュ。肩出しの服から覗く片方の二の腕には炎のタトゥー。
他のメンバーはリーダーのすぐ後ろに立っていた。
本来ならばガンマン風の青年の隣には赤い髪にフード付きパーカーを着た生真面目な青年が立っているのだが、今は誰もいない。
特殊な透明の筒をサイバトロン総司令官・グランドコンボイから受け取る。
中にはファイアレッドカラーに淡く輝くモノが入っていた。
「頼むぞ、スカイファイヤー」
敬礼して、必ず任務は果たすと言ってブリッジを出る。
ビークルモードへ変形してワープゲートへ入る。
自分達の故郷、セイバートロン星に向かう。
ワープゲートを出てプライマスの所へ行くとこの目で見た事を伝える。データだけでは分からない詳細を。
淡い光の入った筒を開けると光は宙に浮き、細いコードの様なものに絡みつかられれば一際輝きを増した。
何かを必死で訴えているかのように…。
細いコードのようなものはシュルル、と引っ込み見えなくなった。
光はただ輝いてソコにいるだけだった。
セイバートロン星の基地内でスカイファイヤーは散歩していた。
あとはプライマスに任せておけばいい。光の言葉がわかる彼に。
パーセージを歩いて一室に入る。ここの主は今はいない。
目を閉じれば映る。この部屋の主が。
――先の闘いでスパークだけになった者の姿が。
彼は己の意思を突き通した。決して仲間を裏切り、敵になる事を望まなかった。
結果は、この有り様。そう言っては失礼だが気持ちはこうなのだ。
人間でいう「心臓」のスパークは回収できた。しかし、体ごととは……。
焼き付いて離れない。彼の姿。
最後までチームのメンバーである事を望み、元に戻り、一の姿へと。
部屋を出て閉めると通信が入る。
オレンジ色の液体が入った等身大の筒。
中にいるのはチョーカーをつけ、服も独特の物に変わっていたが、目を閉じた顔は彼そのもの。
最終調整は念入りにする為、しばらくは彼が動きだすことはない。
再び通信が入り聞けば面白い事になっている。
隣に眠る彼の傍にできるだけ居たかったが、ミランダ二世号に戻って準備をしなければならなかった。
「帰ってきたときは盛大に祝ってやるよ」
だから早く戻って来いよ、とスカイファイヤーは宇宙に飛び立った。
Burst into flames, I this in flames.
They guarded you against attacks. The flome
of lover.
I’d jump through a hoop for you.
Your catch fire heart.
サーキットプラネットのレースが終わって自室に戻ると上着を脱ぎ捨て、一時停止していたプレーヤーを再生させる。
部屋を出た時とは違い、音楽の様に気分はすぐれていた。