「ぅぐっ…ああああッ!! ぐあああぁぁッ、ま、けるものか…負けて、ぐ…たまるものかあぁッッ!!」
ジャングルプラネット内にあるジャングルの上流で、インフェルノの叫びが響いていた。
ミランダU世号にいるチームコンボイにその声は聞こえない。
通信機能もインフェルノのだけ、切られていた。彼自身が切っていたからなのだが。
殆どのメンバーの中で彼だけがいないのに、グランドコンボイは気づいていた。
だが、誰に聞こうとも捜そうともしなかった。総司令官としても個人としても彼の事を分かっていたつもりだからだ。
彼の性格からして、「ひとりになりたい」と呼び戻したところでそう言うのが目に見えていた。
仲間に迷惑をかけない為に。
つねに岩が生まれるアイアンプラネットで、脱獄した凶悪なトランスフォーマーを捕らえ、監視役にインフェルノが抜擢された。
そこに捕らえられたレーザーウェーブを助けに現れたデストロン達。
サイバトロンも反応に気づき、急いで星に向かったが、そこには亀裂の中で襲われているインフェルノがいた。ガルバトロンの手からは光の球があり、右肩のサイバトロンエンブレムに押し込つけている。
苦痛の叫び。
ホットショットとスーパーリンクしたロディマスコンボイが部下2人を引き連れて合流し、デストロンは撤退したが、1歩遅かった。
傷ついたインフェルノはレッドアラートとスーパーリンクし、ウイングコンボイに横抱きにしてもらい、ジャングルプラネットへ向かう途中、彼のエンブレムは赤色から紫色に変わってしまったのだ…。
翌日。
ミランダU世号でキッカーはインフェルノの変化に気づき、彼を探していた。
時々ミーシャからくる報告に苛立ちながらも応え、ロードバスターと共に行動してシグナルフレアが上流にいると教えてくれたので向かうと、ハイライドフォームを肩にかけ切り株に座っている彼がいた。
アイアンプラネットでの出来事を思い出すと、どうしようもない怒りが、憎しみが生まれ彼の瞳とエンブレムを変化させた。
――デストロン反応。
特殊能力でエネルゴン、敵の反応を察知できるキッカーは必死に否定した。
デストロン反応を出しているインフェルノがデストロンになるんじゃないかという不安を。
ガルバトロン率いるデストロンがジャングルプラネットへ現れた。
炎に包まれる密林。
メガザラックの勧誘。
助けに現れたキッカー達に「手を出すな」と言い助けを拒む。
けれども、必死にデストロンになるのを拒むインフェルノ自身とキッカーの呼びかけ、新しい仲間が現れて今まで紫色のマークが元通り赤色のマークに戻った。
しかし……。